反省文の書き方はテンプレート化しよう。【本質は、再発防止です】
こんにちは、TOMOです。
今日は、「反省文の書き方に悩まず、テンプレで解決しよう」というテーマでお話します。
仕事にミスは付き物なので、反省文で時間を取られるのが不本意だ
反省文のせいで、再発防止策を考える時間がない
- 反省文の書き方に悩む時間が無駄
- 反省文よりも再発防止策を一生懸命考えよう
- 再発防止策が無意味だった場合の捉え方
仕事なんて、真面目にやっていてもミスは付き物ですよね。
でもそのたびに反省文を書いていたら、「反省文の上手な書き方」に時間を取られてしまい、本質的な再発防止には全くの無意味な時間の使い方になってしまいます。
私の前職でも、仕事のミスなんて日常茶飯事でした
仕事でミスをするたびに反省文を書きますが、どれだけ反省文を書いて再発防止しても効果がなく、大問題になりました。
どれくらい問題かっていうと
わざわざ重役が私たちの部署を名指しで指摘して、「どうなっているんだ」とお叱りを受けるくらい。
重役
一体お前らの部署はどうなっているんだー!
で、考えました。
じゃあ、どうやってミスを減らそうか?
そもそもミスが起こらないためのしくみって作れるのか?について大切な考え方を、みなさんとシェアしたいと思います。
仕事でミスが起きる大きな原因は、忙しくて時間がないからですよね。
反省文を書いても根本解決にはならないし、むしろ作業できる時間が減ってミスが再発する原因になります。根本原因の解決方法として、仕事を効率的に終わらせる方法についての参考記事を書きました。良かったら参考にしてください。
反省文の書き方(テンプレートで即解決です。)
私も小学校~高校まで数々の反省文を書いてきましたので、反省文がかなり得意です。
社会人になってからも、よく反省文を書いています。
早速、反省文の書き方を解説します。
反省文のテンプレートをエクセルで作りました。
自由に書き換えて、オリジナルのフォーマットを作ってみてください。
反省文の内容をシンプルに表すとこんな感じ
- なぜ失敗したのか?
- 誰が悪いの?
- これからどうするのか?
という内容を一生懸命書いていきます
ちょうど先日あったミスを例に、反省文を書いてみましょう。
前提条件:私は設計職です。今回の問題は、地面に穴をあけるための基礎図に記載されている穴位置が、実際の製品の穴位置と違った。
最新版と違う図面で施工業者が穴をあけてしまったという事例です。
大型の設備を導入する際には転倒防止のために地面に穴をあけてアンカーボルトで固定をしますが、固定するためのアンカー穴の位置が、実際の物と図面で違う!!と施工主が激怒。
ここから反省文の書き方を、順を追って解説します。
まずは原因を探ります。
起きた事象は「アンカー穴が図面と違った」です。
最初に考えることは、
なんでアンカー穴の位置が図面と物で違うのか?
これを「なぜなぜ」を使って内容を考えていきます。
「なぜなぜ分析って何?」っていう方のために、なぜなぜ分析についての参考資料を貼っておきます。
▶なぜなぜ分析の説明(Wikipedia)
▶なぜなぜ分析の参考書(Amazon)
- なぜ1:施工業者が、参照した図面が最新版ではないから
- なぜ2:施工業者が、最新版の図面の存在を知らなかったから
- なぜ3:営業が、施工業者に連絡をしていなかったから
- なぜ4:営業が、設計からのメールを見落としていたから
- なぜ5:設計が営業に受領確認をしなかったから
ちなみに、設計の最中に図面が変更になる事はよくあるので、変更した際には次の担当者に確実に伝えるまでが設計の仕事です。
今回の反省のポイントは、確認を怠ったことでした。
相手にきちんと伝わって初めて仕事が完了するので、その対策を考えます。
反省文を書くコツは、「なぜ、こんなことが起こったんだろう?」を考えることです。
これが分かれば後は書く内容が見えてきますよね。
今回の場合、仕事は「メールを送って終わり」ではなくて、「受領確認を受け取って終わり」にするべきでした。
もしLINEで連絡をしていれば「既読」が付くので証拠になりますが、メールでやり取りすると受領確認が取れないので、リマインドも必要です。
今回の再発防止の方法はまだ他にも思いつきますね。
例えば、LINEのリマインくんや、Googleカレンダーを使って自動でリマインドさせるようにするのも有効です。
リマインドがあるのは結構協力で、忘れづらいし、忘れたとしても思い出せます。
セキュリティに厳しい大手の会社などでは、反省文に社内のツール以外の解決方法を書くと却下されることもあるので、今回は誰でも使用できるツールで対策を書いておきました。
反省文は何のために書くか?
私は、反省文や書面での再発防止策自体には、あまり意味が無いと思います。反省文を書かせる理由は
- 「会社で書くことが決まっているから」書くとか
- 「上司に示しを付けるために」書くとか
そんな理由がメインだと思います。
書き方はテンプレート化しちゃって、サクサク記入して提出すれば良いですが、どうせ書くなら有効利用したいですよね。
反省文を前向きにとらえるために、改めて反省文を書く理由を考えてみます。
一つ目の理由は、失敗した本人が、「ちゃんと反省しましたよ」っていうのを記録に残すため。
数をカウントして、どれだけの数失敗したのか?どんな内容の失敗をしたのか?記録に残っていると今までどんな感じにミスをしてきて、今どれだけたくましくなったのかを把握することができます。思い出のアルバムみたいなもんです。
二つ目の理由は、あなたが失敗したことによって、普段あまり関わることのない偉い人にあなたの存在をアピールすることができます。
業務のこなしかたについて、本質的な欠陥をそこに示して、改善の余地に気づかせてくれるような反省文が書けた場合、これは単なる反省文じゃなくて、改善提案書になり、とても価値のあるものになります。
そうでなくても、何かしら感動する文章が書けたら、「もう一度こいつに期待しよう」という気にさせてくれます。
というわけで、書くのは大変ですが、反省文も必要なもののような気がしてきました。
とはいえ、一番大切なのは反省文を書くことではなくて、その中にある、再発防止策です。
反省文よりも再発防止策【反省は自分の為、再発防止は皆の為】
実は反省文なんてどうでもいいし、反省文なんて正直、無意味です。
「反省文を書きなさい」という言葉の裏にあるのは、同じミスが二度と起きないようにしてほしいっていうのが願いです。
したがって私たちは、反省文よりも再発防止策を一生懸命考えるべきです。
再発防止を考えるコツは、「自分は悪くない」と思いこむことです。システムの責任にするんですね。
自分以外の人が、どうやったらミスらないかを考えるとサクサク考えが浮かんできます。
キーワードは「人のため」です。
一番悪い再発防止は、「事例紹介と注意」とか「チェックシートにチェックを入れることでミスに前もって気づく」っていうやつです。
事例紹介はメールで送るか、ミーティングの時間に話すっていう感じになりますよね。
メールなら読まない人も多いし、ミーティングなら、私は聞いてないです。スマホいじってます。というわけで、だれの得にもならない時間の浪費になるので、意味がありません。
チェックシートは、どうせ承認者も見ないので、チェックする人も確認せずチェックシートに記入します。
また、例外が起きた時の汎用性がないので、本当に無意味です。これも時間の無駄、紙の無駄、労力の無駄です。
考えるべき再発防止は、
新人でもでもミスらない仕組みを作ることこれです。
つまり、ミスが起きない手順を無意識で通るようにフローを作るんですね。仕事の流れを変更するとか、「もし、こういう事が起きたらみんなこういう対処をしてね」っていう作業標準を整備することです。ツールで自動化するのも有効です。
仕組みを変えるのはエネルギーが必要ですが、毎回ミスして叱られるエネルギーに比べたら断然マシですし、標準を整えていけば自分が動かずとも他人が動いて業務が進行していく仕組みを作れるので、将来的にあなたの仕事が楽になります。
仕事のミスは防止できないのか?
仕事上のミスの仕方には2パターンあります。
- 能力が足りなくて、成功できなかった(無意識的無能)
- 能力はあるんだけど、失敗してしまった(有意識的無能)
っていう2つに分けられます。※ここでの無能というのは、さげすんだ言い方ではなく、「できない」ということを指します。
そしてよく聞く話かもしれませんが、人間の成長にはステップがあって
- 無意識的無能
- 有意識的無能
- 有意識的有能
- 無意識的有能
っていう順番にステップアップして、能力を獲得していくので、ミスをするっていうのは、最初の「無意識的無能」ステップに立ったってことの証明ですので、成長へのステップを歩み始めたことを意味します。
なので、失敗というのは悪いことじゃないです。
大切なのは振り返る事。「なんでミスっちゃったか?」を考えましょう。仕事のミスは即反省です。
再発防止が無意味だった場合【今回ダメでも、次にもっと改善する】
再発防止策は、一回講じてもなかなか100%の効果を発揮できません。
仕事の流れを変える場合は周知が足りず、従来のやり方で失敗する可能性もありますし、プログラムを使用した再発防止であれば予期せぬエラーが起きる可能性もあります。基本的に仕事は見切り発車、ミスったら舵取り修正。いわゆるPDCAです。
2回目のミスも必ず起きます。
2回目のミスが起きた時には1回目よりも進んだ再発防止を考えられれば、ミスは失敗ではなく、資産になります。。
とりあえず再発防止は、60%成果が出る→次の再発防止で80%にブラッシュアップっていう感じでやっていけばいいかと思います。
自分が2度同じミスは絶対しちゃだめですよ!それは、再発防止が甘かった認定されちゃうので!!!
まあ、失敗しながら改善していければOKです。
再発防止の大切な考え方【失敗の原因は、能力じゃなくて仕組みの問題】
再発防止の考え方ですが、私のおすすめは、
ミスした自分は悪いので反省はするけれども、私がミスをしたのは仕組みが悪いから!っていうスタンスです。
仕組みさえ整っていればミスなんて起きないし、自分がミスをするほど無能だなんて思ってしまうと心がつらいので笑
というわけで、再発防止は他人事目線で考えることをオススメします。
今の時代、人の移り変わり(退職とか、スキルアップのための異動とか)が激しくなってきましたので、新人が円滑に仕事を進められるように仕組みを整えてあげるようなイメージで考えてあげるのがいいんじゃないでしょうか。
- エクセルを使った転記作業なら、同じ内容は一回入力したら他にも反映されるようにしたり
- 仕事の流れが分からない場合は手順書を作っておいてあげるとか
- プログラミングができるなら簡単なソフトを作っておくとか
- 情報に簡単にアクセスできるようにフォルダを整理整頓しておくとか
そういった、付加価値を伴った再発防止策を講じることができたらいいですね。
上司にアピールできる再発防止の例の紹介【同じミスは、二度と起きなくなりました】
ここからはコラムです。「もっと有効な再発防止を作れないかな」という方のために、実際にやった仕組み改善による再発防止の例です。
私のスキルを活かした再発防止の例なのでちょっと再現性が薄いですが、「これくらいやればある程度評価にもつながる」という再発防止の例を紹介します。
私の基本スタンスは、「人間がやればミスが起きて当たり前なんだから、仕組みを整えよう」です。
仕組みを改善して、業務効率アップと再発防止の二重取りをやりました。
▼難易度の低い順に3つ、仕組み改善の例を紹介します。
- 書類の転記ミス
- 翻訳の内容ミス
- 判断基準のミス
書類の転記ミス
私は今までずっと「サプライヤー」と呼ばれる業界にいます。
サプライヤーの仕事は、発注元のお客様に信頼してもらうために、とにかく大量に書類を作る事です。
同じような内容の書類でも、お客様から「必要だ」と言われれば作らなくてはいけません。
だからと言ってこっちも暇ではないので、割かし適当に作っていました。
当然、問題が発生しました。
書類の転記でミスった経験があるのは、次の5つ
- 数値の入力ミス
- お客様の名前を間違える
- Aという書類とBという書類で内容が違う
- 作ったつもりが白紙のまんま提出
- 品番を打ち間違えて誤発注
解決方法は簡単です。順に解説します。
数値の入力ミスの再発防止
数値の入力ミスは、単位を一つ間違えるみたいな感じの事をやらかしました。
機械系では100分の1の単位での誤差が許されない事が多くあります。
たまにミクロン(1000分の1)の単位での数値も求められます。
そんな時に、平気で何個も、0を多く入力したり、少なく入力したりってことをやりました。
ただしお客様ごとに、大体求められる内容は同じなので、書類のフォーマットも基本的には変わりません。
となれば、エクセルの「条件付き書式」という機能を使って、単位を間違えたらエラーが出るようにしておけばOK。
▼「指定の範囲内」を選択して
▼本来入るべき数字から出たら、セルの色が変わるように設定します。
▼本来入力すべき数字から外れると色でわかるので、「間違えたな」と気づけます。
最初にルールを一つずつ入れるのが面倒くさいですが、何度も繰り返す仕事なら、間違いなくミスが減るので有効です。
お客様の名前を間違えたことの再発防止
これまたエクセルシートですが、表紙にはA社、中身にはB社の名前が入っているみたいなミスをしました。
確認する上司も、まさかそこで間違えてるとは思わないし、メインは中身を見てくれていたので、ふつうに流れていきました。
この再発防止は、「表紙に会社名を入力したら、他のシートにも反映されるように設定する」事です。
Excelに「=」を付けて参照したいセルをクリックすれば自動で転記されるようになります。
▼転記したいセルに「=」を入力、そのあとに転記したいセルをクリックすると、自動でセルの番地が入力されます。
▼あとはエンターキーを押せば完了。間違えようがなくなりました。
シートを跨ぐ場合もそれで対応できるので、活用してみてください。
Aという書類とBという書類で内容が違う事の再発防止
これも同じです。
書類を跨ぐ場合は参照するとややこしくなるので、同じお客様に出す資料は一つのExcelブックで管理するようにしました。
どうせ提出はPDFなので、わざわざエクセルファイルを分ける必要もないですよね。
あとは入力内容を参照入力(上と同じ)すれば勝手に整合性のとれた内容になります。
作ったつもりが白紙のまんま提出した事の再発防止
これは焦りすぎて、上司のチェック無しでそのままお客様に送付しちゃったんですよね。
お客様とやり取りするのは私の部署ではなく営業であるべきで、ルールもそうなっていたので、間違えたことで改めてルールの遵守が指示されました。
品番を打ち間違えて誤発注した事の再発防止
図面から品番を見て、それを手打ちで発注システムに入力したら、間違えて入力していたっていう事例です。
図面は、会社のシステムで管理されているので、別に手入力しなくてもコピペでいけます。
「正しく打ったかな?」と確認する時間と、社内システムで探しに行く時間は大差ないので、コピペを標準作業としました。
翻訳の内容ミス
これもしょっちゅうやらかしました。
日本語で作った資料を英語に翻訳するんですが、参照すべき内容を1行ミスって別の単語を入力しちゃいました。
設計現場で使う英語は専門用語ばかりなので、答えを覚えてないと平気で間違えます。
翻訳するためのプログラムをエクセルVBAで組みました。
VBA言語のfor文とif文を駆使して日本語の単語を英語に自動変換するマクロを組みました。
▼日本語で表を埋めてプログラムを起動すると
めっちゃ便利で、今まで半日~丸一日かかっていた繰り返し業務を5分で完了できるようになりました。
今後新しい単語が出てきたら、表に追加するだけで解決なので、とても便利です。
このプログラムを作るのに勉強したのは2週間くらいかな、参考にした本はこれです。
▼無料で読む方法もあります。
VBAエキスパートオデッセイ公式サイト
読み物としても面白いので、まずはサイトで読んでみて、「勉強しよう」と思ったら本を買う感じですかね。
サイトで読むとちょっと時間がかかってもどかしいし、勉強するとなるとページを戻る事も多いので、私は「これだ!」と思ってすぐ買いました。
判断基準のミス
同じように、上記で紹介したVBAプログラムを活用して、判断をプログラム任せにしました。
目で追いかけても慣れた人なら間違えないんですが、仕事が重なって慌ててたり、他の人にお手伝いを求めたりしたときに、ミスが発生します。
○○以上△△以下なら「合格」と表示してセルの色を変える
判断基準ってこんな感じですよね。
人が判断すると「これは惜しいなあ」とか余計な情が入る事もあるので、人によって判断がバラバラになります。
ルールを決めて、ルール通り運用するプログラムを作っちゃえば、バラバラになりようがありません。ミスが無くなります。
▼参考にした本はさっきと同じ本です。
▼もう一つ、基礎を分かった後に辞書的に使ってたサイトもあります。
これはマジでお世話になってます。が、基礎が分からないと理解が難しいので、先に基礎を勉強したほうが良いです。
以上、設計現場で起きたしょうもないミスの再発防止の例でした。
反省文の書き方はテンプレで解決して、意味のある再発防止を考えよう
仕事でミスをしたときは、マッハで再発防止です。
反省文に時間を取られてしまい、再発防止が無意味になったら勿体ないです。
ここは「反省文の書き方をテンプレ化」→「再発防止に本気を出す」の流れが鉄板です。
反省は、「ミスっちゃった」って落ち込むのではなくて、再発防止を講じて、俺がミスしたおかげで素敵な仕組みができたぞってできる感じが理想です。
反省文を求められたときは、なんでミスっちゃったの?をものすごく深く考えることで目指すべき改善策が見つかりやすくなります。
どんどん仕事の仕組みを改善していって、毎日の仕事をより効率的にこなしていきましょう!
仕事ができるようになると任される仕事量が増えて、あっという間にオーバーフローしてしまいますよね。
仕事を効率的に終わらせる方法について書いた記事があるので良かったら読んでみてください。