●自動車の未来は、乗り物だけじゃない【車で夢のノマドライフ】
こんばんは、TOMOです。
たまたまイケハヤ大学を見ていたら、トヨタの中途採用が話題になっていました。
タイトルは結構煽っていますが、動画の中で、大きい企業を中心に新卒採用を減らす動きがある事を紹介しています。
「トヨタ、採用の5割を中途に 日本型雇用終わりの始まりか」-Yahoo!ニュース
「トヨタやホンダなど中途採用を拡大 即戦力の人材確保へ[新聞ウォッチ]」-レスポンス
この辺の記事の内容ですね。
トヨタ自動車と経団連が、「このまま新しい施策無しに終身雇用だけを継続する事は厳しい」的な話を出していたのは記憶に新しいですが、それは「何も努力せずに会社にぶら下がれると思っちゃダメだよ」というメッセージなのでしょう。
で、その余波が「勉強しない大学生」にも来るでしょうというお話。興味があれば動画の方で。
今回はその話よりも、
トヨタ自動車が新卒教育よりも中途を重視するようになりつつある=自動車業界はピンチなんじゃないか?
という所に焦点を当てて考察していきたいと思います。
理屈は、
中途採用が増える=企業に新卒を育てる予算がないんじゃないの?
私の考えですが、「そうではない」と思ってます。
理由をこの記事で深掘りしていきたいと思います。
名前:TOMO
経歴:大学、大学院を経て工学の修士課程を修了し、新卒で愛知県の自動車関係の会社に就職。数年間仕事をしつつ業界とものづくりの心を勉強した後、中国の自動車部品会社に転職。現在出国準備中。
ものづくり業界については少しだけ詳しいつもりで、工作機械見本市をメインに各種産業の展示会をレポートするのが趣味です。
<関連記事>
メッセナゴヤ2019に行ってきました。展示会の内容やセミナー内容など
2019年の工作機械見本市のメインは機械よりもシステム【MECT2019レポート】
自動車業界大変革時代をトヨタグループ各社の動きから読み取っていく
- 製造業に携わっている人
- 自動車業界の人
- 住宅業界の人
ものづくりは全然オワコンじゃないし、
自動車はむしろ、これから大いに飛躍するチャンスだし、
車で生活の大半を過ごす人が増える可能性も大いにあります。
そんな話を、していきます。
中途採用が増える=新卒を育てる余裕がない?【急速に変化するための一時措置です】
トヨタやホンダと言った有名自動車メーカーがこぞって、中途採用の割合を増やしました。
これって、会社に新卒を育てる体力がなくなってきたんじゃないの?と心配になりますが、たぶん大丈夫。
特にトヨタを見ていると分かるんですが、
トヨタ自動車はダイハツを始めマツダやスズキ、スバルなどに出資をしつつグループを巨大にしていってます。
これって、なんのため?って思いますが、
狙いは、日本の自動車メーカーが一旦協力しないと、海外に置いて行かれるので、トヨタが先陣を切っているという感じ。
- 今の日本の自動車業界は、
- 自動運転は完全に遅れてるし、
- 電気自動車も遅れてるし、
- 唯一最先端な水素カーも、何だかんだで売れなかった。
日本が技術で勝つ芽が完全に摘まれてしまっているんですよね。
なので一旦体制を立て直して、逆転のチャンスを狙っているところです。
大丈夫です、トヨタの社長は天才です。
で、なんで新卒の採用比率を落とすの?というと
急速に改革して強くしたいという考え。なんですね。
プロ野球を例にとると、
低迷しているチームは監督が変わるたびに、大卒や社会人選手をドラフトで獲得します。トレードやFAにも積極的になります。
そう、チームカラーを変える時は基礎力を持っている人を別の業界から引っ張ってくるのが早いんです。
巨人がFAで選手を取るのは体力がないからじゃなくて、強い人材が欲しいから。というわけで、自動車業界の未来は暗いのかな?と心配している人が多いけど、そうじゃないんだよというのを話したい。
今後の自動車はただの車じゃなくて、会議室や災害時のインフラにもなって、スーパーコスパの高い人間の生活スペースになります。
そのための基盤を中途人材の力を借りつつ作り、仕組みができたら必ず新卒採用に戻ってきます。(だってそんなに有能な人材が転職市場にゴロゴロしてるわけありませんもの)
自動車の未来は、乗り物だけじゃない。【自動車業界はオワコンじゃない】
自動車業界は、今相当に焦っています。
従来通りの自動車では、確かにオワコンになってしまう。
CES2019では、自動車メーカーじゃないところが乗り物を出展したり、自動車業界はMAASをアピールしたりしていました。
いま、自動車の再定義が始まっています。
自動車もIoT化したので、ある意味では走るスマホになります。
(参考:日経新聞「VW、クルマを「走るスマホ」に 中国でサービス開発」、モノイスト「クルマが本当に「走るスマートフォン」になる日、カギはからっぽのECU」、ニュースイッチ「クルマはもはや走るスマホ、“移動することの再定義”で合従連衡」)
例えば、旅行の時に
「ネットフリックスで映画を観ていたら目的地についていた」
なんていう感動的な移動手段になったり、
他にもIoT関係ないですが
天井にソーラーパネルを貼ったり、水素カーが活用されたりEV車をバッテリー代わりに電源としての役割を持ったり、
広い空間を活かしてちょっとした部屋として活用する事が考えられています。
自動車は、走りの追求からスペースの快適さを訴求するようになった【車に住む】
NBOXやトールが人気なように、自動車は走りの気持ち良さもそこそこに、中のスペースの快適さのニーズもあります。
今後自動車は運転されない存在になっていきますが、そうなると、この訴求が強くて、だからこそEパレットはトラックのコンテナみたいな形をしています。
これが表しているのは、自動車の定義が「移動手段としての車」から「居住空間としての車」という風にシフトしていくんじゃないかという流れです。
居住空間としての車は用途が幅広くて、
- キャンピングカーとしてレジャーで
- 会議室としてビジネスで
- 災害時のインフラ(電気や熱を生む)として生活で
なんてことが考えられます。
トヨタ自動車の豊田社長も2019年の東京モーターショーで、移動手段としての車以外の選択肢についてお話していました。
豊田社長が必死に考えて、露出して、
アイディアを出してくれてる。
今こそ、日本の製造業の流れが変わるチャンスなんじゃないかな。#自動運転#MAAS#製造業のIT化香川編集長×豊田章男 東京モーターショー2019 モリゾウトークライブ https://t.co/4mZ9cN501s @YouTubeさんから
— TOMO🇨🇳もうすぐ中国で働く日本人🇯🇵 (@try_to921mo) October 30, 2019
PHV(プラグインハイブリッド:電気自動車としてもガソリン車としても走る)や電気自動車は充電して電源としてつかえるし、PHVに至ってははガソリン発電も可能なので、発電機としても使えます。ミライなんて水素で発電できます。
そんなこんなで、自動車の再定義はきちんとされています。
こんな大胆なコンセプトを一気にたくさんの人に話せるのは、トヨタイムズを運営しているトヨタ自動車ならではですね。
移動手段としての車は減っていく
とはいえ、たんなる移動手段としての車は間違いなく減っていきます。
ゼロではないですが、一家に一台や一人に一台の時代ではなくなります。
理由は、「自分が運転しなくても動いてくれるから」
日本では白ナンバーの車でのタクシー業務を禁止(白タク)していますが、
世界的にはこっちがマイノリティ。
簡単なお小遣い稼ぎならLINE Payの送金機能を使ってマッチングできちゃうし
間違いなく規制緩和の方向に流れます。
ここ何年かでカーシェアサービスが本当に増えました。
そして自動車のサブスクモデルも登場(キント)
自動車は、多額の税金を払ってまで所有する物じゃなくなります。
趣味としての車は別ですが、単なる移動手段としてなら、
自分が運転しなくても良い仕組みが整い、そっちの方が安いので所有者は減ります。
そしてエアタクシーの発達もあるし、
そもそも移動する必要すらなくなるテクノロジー(AR、ウェブ会議、テレワーク)なんかも存在します。
移動手段としての車は、大きく数を減らすでしょう。
自動車の未来は、むしろ明るい
しかし、自動車の未来は、むしろ明るいです。
日本人の異常なまでの持ち家志向、そして新築志向のために
一度建ててしまった家の価値は、立てたその瞬間から暴落します。
その事に気づいている人から、家を所有しないという生き方を始めています。
有名なのは堀江貴文さんだし、自己啓発系YouTuberならマナブさんもそうですね。
となると、「あれ、家って要らなくね?」となるわけですが、
家族としては安心して帰ってくる場所も欲しいわけで、、、、。
となると、ここで車の評価が一気に上がります。
- 家の価値がなくなり、移動できる家としての車
- オフィスが無くなり、仕事場としてつかえる車
- 普通に生活していれば、遠距離の移動もいつの間にか終わっている自動運転車
あれ、車って何だかんだ私たちの生活とは切り離せないなってなります。
そして、考え出せば車の未来に対する妄想は止まらないです。
- デートの時、映画館として使える車
- 即席eスポーツ大会を行える車
- フェスやライブ、コンサートの日の宿になる車
- 旅行の時に、普通に生活してたら前日出発している車
あなたは、車にどんな素敵な未来があると思いますか? ね、 車の未来は明るいでしょ。