●中国が発展途上国を卒業し、先進国に仲間入りするために必要なこと
こんにちは、TOMOです。
先日、中国の会社での就職が決まりました。現地の居住者となって働く前に、「中国ってどんな国?」っていうのを知っておきたいと思いました。
中国のパソコン、スマートフォンは日本よりも圧倒的な成長力を誇っていて、特にスマホに関しては日本を遥か追い越して、世界1位を争っています。
私も中国の機械は安くて性能が良いのでお気に入りでして、スマホは中国製をずっと使い続けていて新しく購入したスマホも中国製。パソコンは届きはしないものの中国のメーカーに出資をしました。
中国ってどんな国?発展途上国なの?先進国なの?素朴な疑問を紐解いていくとともに、日本から見た中国の素敵なところ、今後中国が発展していくために必要な事について考察していこうと思います。
中国は発展途上国?先進国?どっちなの?
中国の経済成長を見てみると、中国のGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)を追い越して世界第二位となったのが2011年、もう10年近く前です。
一昔前は中国と言えば物価が安いし人件費も安い、工場を作る国として人気ナンバーワンでした。
現在の中国は人件費も高騰したり、中国の国内での技術力も上がって現地から直接日本にビジネスを仕掛けてくる事も増えたので、中国に工場を立てるブームは終わりました。
中国は一つの国として、とても目覚ましい素晴らしい成長を果たしてきました。
でも、中国国内ではまだ「自分たちは日本を打ち負かした」という風には宣言していません。
「中国は依然として世界最大の発展途上国だ」
SANKEI DIGITALより引用
こうやって宣言しています。
世界第二位の経済規模なのに何を言っているの?と思うかもしれませんが、中国は急速に発展してきたため、まだ経済格差が大きいです。これを小さくできたら、先進国を名乗るようになると思います。
中国のソフトが追い付いていないとはどういう事?
確かに中国は急速に発展してきましたが、一気に伸びる場合って、どこかにほころびがあると思いませんか?
例えば、「一代たった5年で急速に成長した会社が、社長が病気になってそのまま倒産」とか、「たった1年で最下位→優勝したヤクルトが、翌年はCSにもかすらず」とか、そういう部分です。どこかに過度に依存していて、それが崩れると一気に瓦解してしまう可能性があるんです。
常勝軍団を作るためには結構な下地が必要なんですよね。
で、中国の経済成長を見てみると、
沿岸部に経済特区を作って産業を誘致してきたので、沿岸部は急速に経済が発展し、生活水準が向上しました。
また沿岸部で富裕層になった人々は外国で土地を買ったりして、さらにお金持ちになっていきます。
一方で農民は、それだけで富を得る事は難しいので、格差はどんどん広がっていきます。
したがって若い農民は地元から沿岸部へ出稼ぎに行きます。それを低賃金で雇う事で沿岸部は人件費を抑えながら工場の規模をどんどん拡大していくわけです。
農村に残っているのはお年寄りと子供だけ。経済格差はどんどん広がっていきます。貧富の差が日本の比じゃないくらいに広がっているんですよね。人口が多いからこそ、出てきてしまう問題です。
平均すると経済大国だけど、一部の人莫大な富を持っているだけで格差が激しいんですね。
内陸部の貧困層が解消されたら堂々と、「先進国」と言うようになることでしょう。
また習近平主席は2021年までに貧困をゼロにすると宣言していて、内陸部に投資をして雇用を創出しています。中国の国主導の投資は本当に上手いなと、感心しました。
日本から見た中国の素敵なところ
中国にはまだ貧困層が多いとはいえ、富裕層の富裕っぷりは異常ですよね。
これはもう、憧れるだけじゃなく畏れ(おそれ)すら感じます。
中国の凄いところと言えば、仕事の速さ、貪欲さ、自信、成長スピード、投資の上手さ等たくさんあります。
私が思うのは中国人は「欲張り」な性格なんじゃないかなと思います。(決して悪い意味じゃないですよ。)
というのも、これだけ発展しているのに、「まだまだ、これからだ」といってどんどん努力をしていきます。
私が注目している小米(シャオミ)も、低品質低価格のスマホからスタートして、世界レベルのスマホを作り上げて、それだけじゃ足らず生活のプラットフォームにも手を出しています。「とことん独占しないと、いつか相手にやられる」という兵法みたいなのがあるのかもしれませんね。
もしくは「いままで散々我慢してきたんだから、ここから一気に頂点を取るぞ!」という意気込みなのかもしれません。
とにかくエネルギーが凄いんですよね。勢い。何でもやるぞ!という気概。本当にすごいです。
中国に行って感じた、中国がこれから発展していくために必要な事
中国は本当にスケールがでかい国です。
「工場を作ろう!」と決めたら山を崩して池を埋めて、土地にしてしまいます。そこに工場を立てて生産を開始します。想像できないですよね。
北京オリンピックの時に、「中国は空気が汚い、緑がない」と言われていましたが、深圳~東莞の間の高速道路を走っていたらむしろ、緑だらけでした。
中国は、「まずトライして、問題が出たら改善していく」というのが得意なのかもしれません。ビジネスの世界でも何かとよく言われる、「まずやってみろ」とか「PDCAを回しなさい」なんて言うのを国全体が得意としているのかな?と思います。
とはいえ中国にはまだまだ足りないものがあります。
キーワードは「価格」、「品質」、「信頼」
価格について思う事
中国は本当に物価が安いです。
こんなホテルが一泊6000円です。
逆に台湾では
こんなホテルが割引を使って4000円くらいです。
でもホテルの立地が非常に悪かったり、とても歩いてはいけないような場所に建っていたり、歩道のブロックがめくれていたり、残念なところが多々あるんですよね。価格だけ見ればコスパ良いかもしれないけど、こんなに無駄に広いホテルじゃなくていいから周りの治安をもっとよくしてくれたらなと思います。
品質について思う事
スマホ関係も、私が先日購入したスマホは超コスパが良いものです。
価格がネックで、一昔前のiPhoneを7~8万円かけて購入している人が大多数だと思いますが、
UMIDIGI F1 Playは23000円ですからね。二年で3回買い替えてもおつりが来ます。
性能は最新のiPhoneに勝っているところもあれば、ちょっとだけ負けている部分もあるくらい。十分なスペックはあります。
コスパが非常に良いです。ただし、優秀なのはスマホまで。タブレットやPCとなると、まだロットごと、シリーズごと、メーカーごとの不具合が多々あるそうなので、今後に期待しましょう。
信頼について思う事
中国のメーカーも、これさえできればもっと価格も上がるだろうしブランドもつくだろうなと思うことがあるんですが、それが「信頼」に関する事です。
日本でも苦手な人は多いですが、とにかく報告が遅い。先日CHUWIのUBookという2in1タブレットに出資しましたが、「まだ完成していないので発送が遅れます」という連絡が発送日を1週間過ぎてしてきたり、
発送が遅れる理由がいまどき掃いて捨てるほど溢れている「SSDの到着遅れ」による。
事実をそのまま伝えて誠実さをアピールするというのがどうも苦手なんでしょうね。できなくても「できる」と言い張るのもそうだし、基本的に見栄っ張りなんだと思います。
今後の中国の発展に対しては、「価格」と「品質」に関しては相当折り合いがついているので、あとは「信頼」というブランド力をいかに付けていくかにかかっているのかなと思います。
今後の中国に期待していきましょう。