●不況を経験して会社は強くなる。不況の対策と予防策。
こんにちは、TOMOです。
だんだん不況が紙面をにぎわせてきたので、
一般の方にも不況感が浸透してきたかなと思います。
とはいえまだ本格的な不況は始まっていません。
これからが地獄の始まりです。
不況の時にどうしたら良いか分からないので、
本日は京セラやKDDI、JALの会長を務めていらっしゃった稲盛和夫さんのオフィシャルサイトから
「不況に備える7つの心構え」について勉強していきましょう。
本記事を読むと、
- 不況に対する考え方
- 不況に備えての予防策
- 不況に対する対策
が分かります。皆様の悩みのヒントになれば幸いです。
不況を経験して会社は強くなる。不況の対策と予防策。
不況は成長のチャンスという言葉があります。不況の時にみんなで協力して守ってきた会社でみんなの絆が深まる事を意味しています。
不況というのは、市場からその製品、サービスが要らなくなった時に起こります。
つまり、流行、トレンドが終わったことを意味します。
一つの時代が終焉して、供給過多の状態になっているという事ですね。
ダーウィンの進化論ではこういう事を言っています。有名なフレーズです。
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である。
家電業界は、自動車と並んで日本を代表する業界でした。
間違いなく当時最高レベルに強かったし、賢い人の集団だったはずです。
でも、無くなりました。
昔の様に色んなものを入れまくった家電はニーズに合わず、
そのために不必要なアプリを入れまくったスマホは動作が遅いし値段が高いしで売れませんでした。
結果、全滅。
必要とされなくなったものをいつまでも同じように売り続けていても状況は改善されることはありません。
最終的に生き残れるのは、市場に合わせて柔軟に変化していける会社のみです。
トヨタがライドシェアに投資し始めたのも、
トヨタが市場を見ながら柔軟に変化している証拠です。
日本を代表するメーカーがなりふり構わず色んな変化をしているんです。
もっと弱い私たちはもっともっと変化していかなくてはいけません。
不況に備えての予防策。高収益の体制を整えておく
いざ不況が来てからバタバタしては遅いです。
予兆が出ていても、まだ本格的に不況に入っていないうちに
可能な限りの手は打っておくべきです。
不況に備えての予防策は一つ。
高収益企業になる事です。
稲盛和夫さんは、「経常利益率が10%以下ならそれはビジネスじゃないよ。」
とおっしゃっています。
その時に経常利益率が1桁の会社だった場合、
一瞬のうちに赤字になります。
「売上が現状から何%下がったら、会社が赤字になるか」を経営安全率と言います。
詳しくは以下の記事で解説しています。
本当は経営安全率は計算して求める物なんですが、
簡単に数値として表から読み取れるのが経常利益率なので、
こちらを使って簡易的に10%という基準を出しているみたいですね。
高収益企業であれば、「当期純利益」という部分の金額が大きくなります。
これが内部留保になるので、
一時的な不況に耐えるだけの体力がつきます。
その間に次の手を打って、復活を狙います。
注意点は、不況で追い詰められてから頑張るのではなく、
常に高収益になるように努力を続けること。
不況に備えての対策
色んな手は打って準備していましたが、
どうしても不況は来ます。
好況があれば不況があるもの。これが景気の波です。
いざ不況になってしまったときは、
今までアプローチできていなかったお客様と繋がったり
今まで提供されてこなかった価値を提供したり
あとは自社の弱点を徹底的につぶしていくなどの対策をとります。
具体的な方法を見ていきましょう。
不況に備えての対策① 各部門が協力し合って、全員で営業する
不況の対策の一つ目は、全員で営業する事です。
今まではお客様に言われるがままに物を作っていましたが、
その受け身のせいで不況になりました。
これからは、「こんな製品、サービスはいかがですか?」と
魅力的な価値を提案して、お客様の需要を喚起します。
従来は営業職に放り投げたまんまだった商品を売る仕事を
自分たちが協力する事でパワーアップすることができます。
- お客様の技術的な要望に応えたり、
- 生産システムそのものを提案したり
- 市場に対するアプローチの仕方を提案したり。
各部署の専門の力を使う事で
商品だけでなく、会社としてのお付き合いにつながる可能性もあります。
こうなったら勝ち。
あとは継続的にサービスを提供していきます。
不況の時は会社のチームワークを問われている時です。 一丸となって協力して仕事をする事で、
他部署の事情が理解できて、今後の業務が円滑に進むようになることも期待できます。
不況に備えての対策② 時代、顧客、現場のニーズに合う新製品開発
不況の対策二つ目は、ニーズに合う新製品、新サービスの開発です。
今までは忙しくて新しい製品、サービスの開発に着手ができなかったと思います。
お客様からの要望に対して、泣く泣く断っていたものもあるでしょう。
この機会に一気に着手します。
そう、暇なのは今しかないんです。
この機会に新しい価値を想像できなかった場合、
会社の未来が見えてきてしまいます。
技術部門だけではなく、お客様の声、現場の声、市場の動きを考えて、
自信作を一つ作り上げるのです。
不況の時期はお客様も時間があるので、
もしかしたら新しいアイディアや既存製品の要望などを聞けるかもしれません。
だから全員営業、全員開発なんですね。
不況に備えての対策③ 掛かるコストを引き下げる。原価も固定費も。
不況対策の三つめは支出の削減です。
攻めてばっかりでは会社の力は上がりません。
出る物を減らして入るものを増やすのが、改革です。
つまり、売り上げが大きく下がります。
その中で採算を改善するためには支出を減らすしかありません。
つまり、売上原価を下げるか、固定費を減らすかです。
部品の調達コストを下げたり外注を辞めたりするのは売上原価に効いてきます。
固定費を変動費に変えたら、物が売れる時以外にお金がかからなくなります。
このあたりもこちらの記事で解説しています。
不景気でも利益が出るようにすると、景気が回復したときに高収益の企業になれます。
不況を乗り越えるころには、あなたの会社は強くなっています。
不況に備えての対策④ 高い生産性を維持する
四つ目の不況の対策は、人員の強化です。
不況で仕事が減ったときに、今までと同じ人数で仕事を回してはいけません。
空気がたるんで生産効率が下がり、忙しくなった時にパンクします。
暇なときこそ工場の整備や、社内外の研修会などに積極的に取り組んで、
景気が上向いてきたときに今までよりも強い生産体制を作ります。
常に必要最小限の人数で業務をするように人員配置をすると
常に緊張感をもって仕事をすることができるので、生産効率が高くなります。
理想は、今までより少ない人数で今まで以上の仕事をできるようにすることです。
不況に備えての対策⑤ 良好な人間関係を築く
五つ目の不況の対策は、人間関係の改善です。
本当に協力しないといけないタイミングで、
今までの人間関係が表れてきます。
悪い人間関係は、社内であれば仕事の投げ合い、責任の擦り付け合いにつながりますし、
社外では、他社のおこぼれが貰えなくなります。
良い人間関係を作っておけば、
チームとしての協力体制ができます。
日頃からお客様の悩みを聞ける営業であれば
不況の時も変わらずに仕事を貰えます。
名指しで指名してもらえる営業マンになるように、日々良好な関係を続けておきたいですね。
同じことを、こちらの記事でも紹介しています。
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