●働き方改革は意識改革。仲間を助けるために業務を改善しよう
こんにちは、TOMOです。
ボーっとしている間に
安倍首相の目標とする働き方改革がスタートしました。
2019年4月から、一気にたくさんの改革を迫られることになります。
<その内容の一部がこちら>
2019年4月~ | 高度プロフェッショナル制度 |
残業時間の上限規制(罰則付き) | |
勤務間インターバル制 | |
2020年4月~ | 同一労働同一賃金の促進 |
目的は、一億人全員が生きる価値を見出せる世界を作ること。
簡単に言うと、
仕事をしたいなら仕事をできるように、
遊びたいなら遊ぶ時間が捻出できるように選択肢を広げましょう。
そのために、雇用を増やして、みんなで時間を平等に分配しようぜっていうもの。
そしてこれから先の日本は純粋な日本人の人口が急に減っていきます。
国民全員が働けば、喫緊の問題は先送りできるよね!というのがこの法律の趣旨。
- あんまり仕事しすぎて身体壊すなよ
- プロフェッショナルはその力を遺憾なく発揮してね
- 給料に格差つけるなよ
っていうメッセージが込められています。
あんまり実現可能な感は無いですが、やりたいことには納得がいきます。
これから年を追うごとに徐々に目標に近づいていくのではないでしょうか。
現在働き方改革に着手している皆様に。
会社の上層部の指示を待って改革していたんじゃ、
せっかくの自分の働き方を効率良くするチャンスを逃しますよ!
一時的にギュウギュウに仕事を詰められるので、今が頑張り時です。
それを何とかこなしながら現場から発信していって、
「仕事の量は増える、仕事できる時間は減る」という矛盾に対して、
こなせるための器をまず、形成していきましょう。
チームとしての団結力が試されるのが、今なんです。
働き方改革は意識改革
いつも言っていますが、
「仕事は自分でやるもの」という意識を捨てましょう。
上手に業務を分割、咀嚼して、そのうえで役割を分けることで、
「同じ仕事を複数人が同時にやっている」状態から解放してください。
一人の人が色んな工程を担当する能力があるので、
万が一の事態に備えて準備するという意味で非常に助かる能力です。
でも万が一でない場合にも多能工を遺憾なく発揮してしまうと、
生産性に悪影響を及ぼします。
スピード感で言ったら
「何でもできるからいざとなったら助けるけど、基本は専門」屋さんの方がよっぽど大切です。
理由としては以下。
「同一労働同一賃金」を実施していくにあたって、
何でもやる人っていうのは、こなせる作業量の割に賃金が高くなってしまいます。
例えばマクドナルドをイメージしてみてください。
- レジを打つ人
- 揚げ物をする人
- 肉やパンを焼く人
- ハンバーガーの具材を集めてハンバーガーを作る人
これから同一労働同一賃金が始まると
各仕事に対して時給〇〇円と決まります。
例えば一つの工程が時給800円だとしたら
上4つの工程をすべて一人でやるとすると時給が3200円になってしまいます。
それぞれ専門の人を4人雇えば、同じ給料で4倍の量の生産ができるのに
一人の人が何でもやるという事がとても勿体ないことがわかります。
そう、もったいないんです。
でも会社では、これと同じようなことが当たり前のように起きています。
一つの工程に集中させてあげれば、現在の何倍も集中できる(ゾーンに入れる)ので
今より圧倒的に生産性が向上するはずですよね。
何でもやる屋さんは不要。一つの作業にコミットしてスピードを高めよう
時代の流れとして、「何でもする屋さん」は不要になりつつあります。
アウトプットのスピード感という観点でも、
「多能はあるけど作業はひとつにコミットしている」状態が一番望ましいです。
社会人になるとマルチタスクが当然のように言われますが、
そんな事をして効率よく仕事が終わるわけがありません。
テレビを見ながら勉強しても成績が上がらないですよね?
それと同じ事です。
マルチタスクになるような業務の分担とかスケジュール感になっているのが問題なので
意識を変えましょう。
これからの時代は「一つの事に集中する」ことが大切です。
マナブさんのこの記事でも言及されています。
「思うように仕事が進まないなら、マルチタスクをやめよう【サボる方法】」
一人でできる事は限られているので、多能工育成は計画的に。
一人の人が「能力的にできる」作業が複数ある事を多能工と呼びます。
でも、「能力的にできる」のと、「作業分量としてできる」のは違います。
サッカーで例えてみましょう。(サッカーは苦手ですが)
サッカーで、オフェンスもディフェンスもトップレベルでできる選手がいるとします。
この選手の事を「多能工」と呼びます。(複数のポジションをこなす能力があるので)
さてこの選手、多能工だからと言って、1試合で両方のポジションを担当させますか?
一人の選手にピッチを端から端まで走らせることになるので、
いくらこの選手が能力が高くても、チームは高い確率で負けます。
今の会社は日々そんな形で試合を迎えているんじゃないでしょうか。
いかにおかしい状態か、わかりますよね。
多能工は別に、万能なシステムなわけではないんです。
何かあった時にヘルプが効いたり
作業効率が上がったので担当箇所を増やしたりできるというものであって
同時進行で作業をすると業務効率が上がるわけではありません。
自分のためよりも、仲間のためを思って改革すると上手くいく
仕事の割り振りについて改革が必要だという事が分かったと思います。
多能工として何でもかんでも自分でやるのではなくて、
自分は自分のポジションで圧倒的なスピード感を出す事が大切という話をしました。
自分が働かずに成果を出す事です。
あまり疲れずに日々の仕事をこなせれば、
もっと付加価値の高い事を考える余裕もできるし
もし勉強したければ定時で帰る余裕も作れます。
自分が働かないで成果を出すためには、誰かに働いてもらわなければいけません。
それについて、お話したいと思います。
自分の働き方(時間の使い方)を改革したら
次は自分の持っていた仕事を人に任せるステップです。
しかしやってはいけないことがあります。
それは、
タスクを口頭で依頼して、「じゃあよろしく」と言って去る任せ方。
能力や人望のない上司がよくやってくるやつですね。
これは、ただの業務の押し付けとか、丸投げです。
少なからず「付加価値」をつけてほしいという思いがあります。
(でなければ直接作業者に仕事の依頼がくるはず)
付加価値は別に、あなたオリジナルでなくても良いです。
というか、オリジナルじゃないほうが再現性があるので良いです。
例えばスピード感と品質の均一性も付加価値ですね。
- 品質を均一に保つための作業手順を渡すとか、
- 判断の根拠になるマニュアルを作成するとか
この辺が最低限です。
もっと良いのが、
作業を効率化するための仕組みを作って渡してしまう事です。
その中であなたの仕事を引き受けてくれるわけですから、
極力負担は増やしたくないですよね。
表計算が必要な部分はエクセルで先に式を入れたテンプレートを作っておくとか、
単純な転記作業なら関数とマクロを活用して同じ内容を入力する手間を減らしてあげるなどの、
とはいえ、タスクをどれだけ人に振って自分の仕事を減らしても、
なぜか自分の元にはいつも仕事が舞い込んできますよね。
その時に常に意識してほしいことがあります。
それは、
「自分は絶対に作業をしないと決める」ことです。
自分がいついなくなっても、仕事が円滑に回る仕組みを作るんです。
大切な人が突然入院してしまう事もあるかもしれません。
他にもお子さんの運動会に参加したいとか、
授業参観に行きたい、保護者面談があるなど
「自分の身体がもう一つあればいいのに!」と思う事、ありますよね。
常に自分がいなくても回る仕組みを作っていれば、
何かあっても、すぐに作業を他に分担できるので
人に恨まれることが無くなります。
仲間を苦痛から解放してあげるために業務を改革しよう
ここまでは、あなたの仕事を楽にするためだけに、
いろんな仕事を周りに放り投げてしまいましたね。
あなたの業務の改革に協力してくれた仲間たちに
恩返しをしましょう。
こちらのほうが簡単かもしれません。
働き方改革のステップはこう。
- 自分の仕事を徹底的に改善して、すべて人へ引継ぎする
そうすると、あなたの仕事は暇になりますね。
そのタイミングで、困っている仲間の仕事の一部を引き受けましょう。 - 同じ仕事が自分に二度と舞い込まないように、徹底的に作業を単純化、自動化する。
作業の自動化という改善を入れると仲間の仕事のスピードが飛躍的にアップします。
自分の仕事を丸投げ⇒仲間の仕事を引き受ける⇒自動化して返却
これだけです。
もし自動化できなくても、頭を使う動作を一つ減らす仕組みを作ればOKです。
業務改革の一例を示します。
業務改革と言えば、よくニュースになっているのが
- ペーパーレスにしました
- ロボットで自動化しました
- AIで自動化しました
みたいな改革ですよね。
こういう大々的な改革はインパクトがあるけど裏もある場合があるので注意が必要です。
対外的にアピールするためにとりあえず発表したけど、
実は中身はそんなに便利になっていなかったり
むしろ作業量やコストが上がっていたりします。
本当に効果的な改革会社主導よりも現場から生まれることが圧倒的に多いです。
「よく、こんな装置を思いついたな」とか、
「確かに、そうすると効率が良くなるよね」 っていうのを自分たちで作っていっているわけです。
トヨタの現場力は本当にすごいです。
大きい改革を一度にやるよりも、小さな改善を積み重ねていきましょう。
コツコツ継続すると現場力も上がって、大きな効果になります。
私の行った過去の改善も本当に小さなものですが、
現場では大きな工数削減になりました。
- 手書きの資料をパソコン作成に変える
- アルミ製のネームプレートをパウチに変更
- 毎回同じ内容を記入する書類を、エクセル関数で自動作成化
- csvデータをグラフ化する作業を自動化
- 比較検討するための表やグラフを並べる作業を自動化
みたいな、日常で「困った」とか「面倒だ」と思ったことに対して、
自分の手がもう介在しなくていいように、仕組みを変えたものが多いです。
自信をもってこういう小さい改善を繰り返しましょう。
いきなり「自動化」となると、ハードル高いですよね。
プログラミングの勉強が必要だったりするので、時間も厳しいです。
まずは「人に委託するための仕組みづくり」から始めましょう。
仕組みがつくれて仕事の流れがフロー化できれば、
プログラムは外注しても1万円以下でできることがあります。
一番付加価値を生むのは、作業の数ではなく、仕組みを作ること。
大企業がこぞってプラットフォームを作りたがるのは、そういう理由からなんです。
まとめ
今回は、働き方改革についての意識づけについて、記事をまとめました。
まず、自分の仕事の仕組みを整える
次に、仲間の仕事の仕組みを整える
色々整え終わったら、
自分たちの時間が確保できるようになります。
子供の運動会を見に行ったり、両親に孝行したり、仕事以外の有意義な時間をたくさんとりましょう。
残業が少なくなってお金が足りない?
それは、圧倒的に業務改革を行って残業代がつかない役職までのし上がれば良いんです!
もしくは、あなたの会社もいつか副業が解禁されるので、
目先を変えて仕事をするつもりで別の業界で副業をしてみると、
飛躍的に成長できると思いますよ。
頑張ってくださいね。
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