結局これが最速。喋れるようになってわかった中国語初心者の勉強法
中国語を初めて勉強しようとすると、こんな悩みがありますよね。
- 何から勉強したらいいのか分からない
- どれくらい勉強すれば話せるようになるのか分からない
- 中国語の発音が難しくて、次に進めない
結論から言うと、初心者がやるべき勉強は「発音じゃない」です。
中国語は発音が大事だからと発音から勉強しても、「まーまー」言ってるだけでは一向に喋れるようになりません。
言葉は伝えるため手段なので、先に伝える方法を一つ手に入れておきましょう。つまり、文法です。
中国語の勉強法は、目的や生活スタイルで変わりますが、初心者の場合は、やるべきことは一つ「中国語に慣れること」です。
本記事では、
- 「初心者は発音から勉強すべきじゃない理由」
- 「初心者はどんな勉強をして中国語に慣れればいいのか」
- 「どれくらい勉強したら、喋れるようになるのか」
というのを勉強歴2年、現在中国の会社で主に通訳業務をしている筆者が解説します。
中国語を話せるようになるまでに、2年かかってしまいました。
まず最初に私の話をします。
中国語学習者として凄く勿体ない時間の使い方をしてきたので、これから勉強する人には、反面教師にしてもらえたらなと思います。
私は今でこそある程度話せるようになって、会社でも簡単な通訳業務を任されるようになりましたが、 半年前まで喋れなかったし、中国語が聞こえたら走って逃げていました。
中国語を短期間で効率よく勉強しようと思ったら、まず「濃い勉強」を続けるための土台作りが必要です。
初心者からでも普通は半年勉強すれば少し話せる
私は中国語学習歴2年でようやく少しずつ話せるようになってきましたが、ふつうの人は、「ちょっとだけ話せる」レベルまで半年でいけます。
1か月くらいで入門向けの文法テキストを全て覚えて、自分で短い文を作文して、それを発音するだけで会話が成立します。
空での作文と発音が難しいので長めに時間を考えて半年にしていますが、勘の良い人ならこんなの3か月です。
これから中国語を勉強する人は、「何年も勉強しなくても中国語は話せるようになる」と、強く念じてください。
「中国語は難しい」っていう人がいたら、その人は嘘つきか勉強したことがない人です。
良いですか、ふつうの人は半年勉強したら「ちょっとだけ」話せるようになります。
もちろんペラペラは無理です。
私ももうすぐ中国滞在歴が半年近くなりますが、ようやくみんなの話が少しモヤのかかった状態で聞こえるようになってきたくらいです。
でも半年もあれば、「トイレに行きたい」とか「おなかすいた」とか「この料理美味しいからもっと食べたい」とかは言えるようになります。
【結局これが大事】中国語を話すには作文と音読をしよう
中国語勉強の結論をもう言います。
中国語を話せるようになるには、作文と音読が重要です。
知識をインプットするために途中で細かい勉強もありますが、最後は作文と音読です。
文法、単語の知識を作文にフル動員して、その作文を音読すると、いずれ話せるようになってきます。
会話も、頭の中で作文をして、それを口で言っているだけなので、結局は作文と音読です。
その後リスニングが弱点になる事はありますが、作文と音読ができればリスニングは割と簡単に対策できます。
▼今でも文法を間違えたりして恥ずかしいですが、だからこそ今でも続けてます。
会話した時に、ふと言えなかった、誤魔化した言葉を後で復習。
身振りで誤魔化すより文法が少しおかしいけど何となく伝わる方が、レベルが少し高いと思います。
最近頭の中で文を作るのが苦手になってきたので、繰り返して、直して、って勉強をたまにしようと思います。#中国語勉強 pic.twitter.com/ZsNUus6Zrx
— TOMO🤐少し日常会話できるようになってきた (@try_to921mo) January 17, 2021
私は2020年7月くらい~10月の頭まで、毎日作文と音読をしていました。
このおかげで会話の基礎力が付きました。
10月に中国に戻り、作文する時間が無くなってきたので、今はメールを書いたら音読して、受信したら音読して、、、って勉強しています。
繰り返すと、突然中国語レベルが上がります。
中国語初心者の勉強法は、とにかく面倒くさい
中国語の勉強は、最終的には作文と音読に帰着しますが、そこにたどり着くまでが超面倒くさいです。
この章では、中国語を挫折するきっかけをいくつか紹介します。
逆に言えば、こいつらさえなければ、中国語の挫折は少ないです。
▼一般的に、中国語の基礎は以下の4つの能力と言われています
- 単語
- 発音
- 文法
- 作文
個人的には単語を覚えるのが一番嫌いですが、勉強が一番つらいのはたぶん、文法です。
▼単語勉強が嫌い!っていう向けの最速の単語勉強法はこちらにまとめました。
文法に話を戻します。
初心者は70~100個くらいの文法項目を先に例文ごと暗記して、そこから理解とか運用法を勉強していくのが早いです。
が、これが超大変。
だけど、まあこれしかないんですよね。
塾に行くのはお金がもったいない
中国語の初心者が一念発起して勉強を始めようとすると
- 独学のために本を買う
- 語学教室に通う
このどちらかが選択肢になると思います。
語学教室に通っても、やる勉強は「まーまー」と練習して、母音と子音の発声練習をするだけです。
一生懸命練習しても、この勉強で言えるようになるのは「妈妈:お母さん」くらいです。
あまりにもつまらなくて、たぶん勉強が嫌になります。
なので、発音は後で。
挫折しようがないタイミングで一気に勉強しましょう!
他の人のブログを見ると、泥臭い勉強法しか載ってない
中国語初心者あるあるだと思いますが、勉強を始める前に「中国語 独学」とか「中国語 勉強法」とか、そんな感じのキーワードで勉強法を探すと思います。
実は私も探しました。
どのサイトを見ても、「発音を勉強しろ」「単語を覚えろ」みたいなことしか載ってなくて、そのせいで迷子になったような気がします。
確かに最終的には泥臭い勉強の積み重ねになりますが、初心者からいきなり泥まみれになって勉強すると辛いし続かないので、私は絶対に発音とか単語から勉強を始めるべきじゃないと思っています。
みんな発音のことばっかり言ってる
中国語を勉強する上で一番厄介だったのが、周りの人たちです。
「中国語って、発音が難しいらしいね」
「中国語って、文法が英語と一緒なんでしょ?」
こんな事を言ってくる人がめちゃくちゃいます。
1週間で10人くらいと出くわしました。
特に直接的な害はないんですが、彼らには勉強を続けるためのやる気を何度もそがれました。
負けないようにするには、相手の事をよく観察してみると良いです。
その人はおそらく、中国語どころか英語の発音もよく知らない人です。
そしてその人はおそらく、英語の文法も良く知らない人です。
実際に勉強してみるとわかりますが、これらの前情報は全部嘘でした。
【中国語初心者必見】こうやって勉強したから、喋れるようになるまでに2年もかかった
さて、もう少し私の失敗談をお話します。
私は現在、中国の自動車部品工場で技術営業として働いています。
日本の有名メーカー、ヨーロッパの有名メーカーの車の部品を作っている会社です。
私は現在日本語の通訳をしていますが、こうなるまでに2年かかりました。
「こうやって勉強したせいで、時間がかかった」というのをあなたと共有したいと思います。同じ失敗を、歩まないでください。
期間の目標を決めずに、勉強を始めた
中国語初心者の勉強は、かなり面倒くさいです。
なので期間を決めて、短期間で勉強し切るのがコツです。
しかし私は何の期限も決めずに何となく勉強を始めました。
これが全ての始まりです。
本来なら2週間で終わる勉強が2か月かかったり、途中で1日サボったら戻ってこれなくなったり、ダラダラの原因になります。
勉強するなら、期間を決めたほうが良いです。
- 発音なら2週間で30~40%くらい言えるようにする
- 文法なら1か月で例文を60%くらい覚える
- 単語なら1週間で500個覚える
とりあえず目標を立てて、実際に運用して自分の限界を探して、徐々に精度を高められたら強いです。
理由もなく「HSK4級」をゴールに決めた
HSK4級は、HSKの発表している能力表だと、かなり喋れそうなレベルに見えます。
でも実際はそんなことなくて、たとえHSK6級を持っていても全然満足に喋れません。
私は中国に行くまでに1年の勉強期間があったんですが、「まあ6級は難しいらしいし、4級受かってから会話の練習すればいいじゃないかな」なんて思いながら過ごしていたら、HSK4級には受かったものの全く使えない中国語力でしかありませんでした。
HSK4級はただの目安のラインで、HSK4級に合格した後に1か月くらい本気で取り組んでやっと少し難しい会話ができるようになります。
使い続ければ自然に文法を覚えると思った
中国語は最終的には「作文」と「音読」に帰着するので、「使い続ければ自然と文法を覚える」のは間違っていません。
が、しかし、日本にいて「中国語を使い続ける」環境は、作るのが中々難しいです。
毎日30分作文の時間を用意して、毎日書いて、毎日友達に添削してもらって、それでやっと、自然に覚えられるかなという感じ。
でも私は知らなかったので、何となく頭でそう思うだけで、結局は別に使い続けることもしないし、勉強しませんでした。
作文する時に、文章を書く練習をしなかった
中国語の勉強で作文は大切ですが、作文をする時に、短い1行の文ではなくて、文章を書かないと、全然中国語力が伸びません。
短い文しか書かないと、条件、理由、前後関係についての表現力が一切育ちません。
そんなことも知らなかったので、私は200文くらい頑張って例文を書いた覚えがあります、
で、結局効果ありませんでした。
初心者のうちは短い文で文法を覚える練習をすればいいですが、慣れてきたら文章を書く勇気が必要です。
【もう遠回りはしない】中国語初心者の勉強法
中国語初心者が最短距離で勉強するための方法を最後に紹介して、この記事を締めくくろうと思います。
大切なのは、以下の5つです。
- 勉強のゴールを決める
- 最初は軽めの負荷にしておく
- 1冊のテキストを、全部おぼえる
- 発音の練習は、文を書けるようになってから
- 初心者を卒業したら、そのままHSK4級を目指す
順番に、解説します。
勉強のゴールを決める
中国語を勉強する上で、一番大切なのが勉強の目標です。
- 自分は何のために中国語を勉強するのか
- 中国語を使って何をしたいのか
- 中国語を喋れるようになりたいのか、読めるだけで良いのか
- 「ペラペラ」の定義は、どんな感じなのか
勉強のゴールは、あなたの中国語学習のモチベーションになります。
挫折しそうなとき、サボりたい時、あなたを救ってくれます。
いつまでの期間で、これくらいの中国語を話せれば目標達成!
こんな感じでゴールを決めておくと良いです。
そしてそのゴールの先に、さらに目標があると更に良いって感じです。
私の今の目標は、中国語を使って、中国人にものを売る、中国人からものを仕入れる、つまり中国語を使ってビジネスをすることです。
知り合いの中に中国輸入をしている人がいるので、彼らの仕事のお手伝いをしつつ、出張という体で遊びに行けたら最高だななんて思ってます。
個人的には、「誰かのために、叶えてあげたい」という目標の立て方を気に入っています。
最初は勉強習慣をつけるために、軽い勉強をする
中国語初心者は、「勉強する事」が一番の壁です。
いきなり1日3時間の勉強を30日続けなさいと言われても勿論無理で、最初は1時間本を開いているとか、そんな感じの緩めの合格ラインで、勉強する事を当たり前の感覚にするのが優先かなと思います。
私は最初の2週間で文法テキストを1周っていう感じの緩めのノルマにしていました。
これなら挫折もしなかったし、HSK3級までは1か月くらいで勉強が終わったような気がします。(まあまあ早い方)
1冊の文法テキストの例文を翻訳できるようにする
中国語初心者の一番のテーマは、「中国語って何?」を知る事です。
一番手っ取り早くて、しかも効果があって、これから先につながるのは、文法テキストを完璧に覚えちゃうことです。
といってもそんなに難しく考えないでほしくて、「入門者向けのテキスト」の例文を、「日本語を聴いたらすぐ中国語で言える」ように練習するだけです。
おすすめのテキストと勉強法は別の記事で紹介しているのでよかったらどうぞ。
中国語学習初心者におすすめな本【HSK4級合格までは、1冊でOKです】
発音の練習は、文を書けるようになってから
発音の練習は、文を書けるようになってからで良いです。
一般的には「中国語の発音は最初に勉強すべき」と言われています。
でも理由を見ると全然納得いくものがないので、私は完全に無視してみました。
お陰でたったの2週間で発音の勉強を終了できました。
中国語の発音を最初に勉強しなくてもいい理由は、以下の5つ
- 最初に「まーまー」言っても楽しくない
- 発音だけ完璧にできても、喋れるのとは無関係
- 中国人の方が、発音が下手
- 文を作れるから、発音が意味を成す
- 発音できなくても文を書ければコミュニケーションは取れるが、逆は無理
何となく、音として中国語の音の違いを感じるのは大切ですが、「発音」としてがっつり覚えるのは初心者のタイミングじゃないです。
単語をたくさん知ったり、文を作れるようになってから一気に勉強すると、口の形と声調を覚えるだけでどんどん発音が上手になるので、トータルの勉強時間が少なくて済みますよ。効率重視の人におすすめです。
初心者を卒業したら、HSK4級を目指して会話レベルに持っていく
中国語初心者を卒業、つまりHSK3級レベルくらいまでがクリア出来たら、休まずそのままHSK4級を目指すのがお勧めです。
理由は、HSK4級は基礎の完成形なので、いったん休憩しちゃうと一気に難しく感じるからです。
HSK4級レベルをクリアしておけば、文法項目としては大体日常会話もカバーできるようになります。
したがって、その後は会話の練習もにらみつつ勉強していくと良いと思います。
中国語初心者から日常会話レベルまでの勉強方法を、ロードマップとして1記事にまとめました。
2万文字を超える大ボリュームなので、ブックマーク推奨です。