中国で仕事をすることになった。でも中国語を話せない。どうする?
新しく中国に駐在することになった人向けの記事です。
- 中国で働くけど、中国語を話せない
- 社内に日本語を話せる人はいるけど、常に一緒ではない
- 英語も話せないから、意思疎通ができない
こんな人に、参考になる記事です。
というのも、過去の私が実際にそうだったからです。
当時どうやって思っていたかというと
- みんな積極的に話しかけてくれるけど、何言ってるかわからない
- 中国人同士大声で話しているので気まずい
- 申し訳ない気持ちになるので、重要じゃない内容なら話しかけないでほしい。
一応、中国に行く前にHSK4級までは合格していきました。
(中国語の勉強法については別の記事で紹介しているので、よかったら参考にしてください。→中国語勉強法ロードマップ)
でもHSK4級だけじゃ、全然足りませんでした。
- HSK4級は持ってるけど、喋れないし、何言ってるかわからない。
- 仕事で使う中国語も、読んでも意味分からないし、書けない
- メールで繁体字使うなよ、サッパリ読めないぞ
今もまだ試行錯誤中というか、文化と言語の壁にぶち当たりながら仕事をしていますが、なんだかんだでお客様に事情を知ってもらいつつ通訳として、打ち合わせに参加させてもらっています。
全く離せないレベルから、どうやってビジネスの場面で中国語を使うレベルまでの道のりを進めるようになってきたのか、その過程を紹介したいと思います。
中国赴任初心者は、これだけ覚えておけば何とかなる。
私が中国にはじめて行ったのが、2019年12月。
その年の9月のHSKで4級に合格し、建前上は「中国人と日常的に簡単なコミュニケーションが取れる」レベルになりました。
確かに、「これいくらですか?」とかなら聞けました。
が、「○○元だよ」が聞こえず、何ともなりませんでした。
実際にあった場面だと、「一块」と「一百」を聞き間違えて(全然発音違います)
1元の包子に100元払おうとしていました。
そんな実力でしたが、食事と飲み会だけは楽しかったので、
”好吃(食べ物がおいしい)”と”好喝(飲み物がおいしい)”だけしっかりアピールしていました。
あとは、”不要香菜(パクチー入れないで)”も言えたかな。
本当に、ほぼそれだけで1か月半過ごしました。
正直、これだけ言えればあとは無言でも最低限生活できます。
お店に行って商品を差し出して、レジに表示されている金額をWeChatで支払うだけなので、全然問題ないです。
生活に慣れるまでは、これでいいでしょう。
中国赴任初級者は、少しずつ書ける文を増やしていく
私の場合、2020年の新型ウィルスの影響で春節以降中国に戻れなくなりました。
やる事もないし仕事もないので、2月頭に自主隔離を2週間近くして、2月末から中国語の勉強を始めました。
▼やったことはこれだけ
- 中国語会話初級者向けのテキストを音読
- 出てくる新しい単語と文法を使って例文を10個書く
- HSK5級の読解パートの問題を全文訳
▼例文はこんな感じに作っていました。
【例文を作るのが簡単なアウトプット方法】
会話を勉強してても、中々話せるようにならないですよね。
理由や段階にもよりますが、話そうと思っても文が思い浮かばないなら、例文をたくさん作ると楽しいし、続きやすいなと思います。僕はこれを添削してもらいますが、最初はGoogle翻訳でもOKです👍 pic.twitter.com/EpYZ9Yxvzv
— TOMO🤐文化の壁と格闘中 (@try_to921mo) April 6, 2020
▼塾に通っていたので、先生に添削してもらいました。
【例文を作りまくって、添削してもらう】
言語交換の友達がいればそれでも良いですが、僕は通ってる塾の先生に添削してもらっています。
学んだ文法を使って身近な例文を作ってみて、文法を直してもらう事の繰り返しです。
少しの文法で話せることって意外と多いんだなっていうのを実感できました😋 pic.twitter.com/bouNPEUnTf
— TOMO🤐文化の壁と格闘中 (@try_to921mo) April 7, 2020
1問1答形式の会話が最初のハードルなので、とにかく1文の例文を書きまくります。
新しく知ったら5個例文。
先に日本語を自由に書いて、それを中国語に訳すと難しすぎて良いトレーニングになりますよ。
自分の能力より少し上の文章を読めるようになって、短文で書けるようになれば、WeChatでのコミュニケーションが取れるので、これも一つの進歩ですよね。
まずは読み書きからトレーニングしました。
中国赴任中級者は、長文メールを書けるように
2020年10月、とうとう中国に戻ってきました。
今の私の実力は、
- ゆっくり話してもらえば3割~5割は理解できる
- メールのやり取りなら、中国語で何となくお互いに意思疎通できる
- 絵をかいたり図をかいたり、漢字を書いたりすれば、打ち合わせでもなんとかなる
こんな感じ。
会話ができない人にとっては、「長文メールを書ける」事が強みになります。
実際返信はほぼないし、読む側にとってはストレスだけれども、業務遂行上必要な情報を伝えることができるので、メールを書ける事は大きなアドバンテージになります。
最近勉強のモチベーションも低いので、仕事中に中国語の資料を作りまくって中国語作文してます。
相手が読んでくれるかなんて関係なくて、「見たら理解できる」中国語メールを書くスキルを磨くことが大切です。
そのためにはもう、「書くしかない」
でもいきなり長文メールを書くのは大変なので、3か月くらい毎日300~500文字くらいを目標にして日記を書いていました。
それで文章を書くことに慣れた感じです。
この辺の勉強法はまた別の記事で残したので、興味があれば読んでみてください。(おすすめの中国語勉強法)
これくらいのレベルになると漢字がたくさん並んでいようがアレルギーが出なくなってきます。
なので外卖(デリバリー)やら通販サイトでの買い物やらができるようになります。
すると、生活の質が一気に上がるので、中国生活が楽しくなります。(中国で働くのは楽しい)
仕事で中国語を使わなきゃいけないなら、仕事で中国語を勉強すればいい
私は自粛期間を上手に活用して、中国語学習にコミットしました。
Twitterのフォロワーさんも引くくらい勉強してたので、ちょくちょくDMで勉強相談をされたりしました。
確かに、5月中旬~7月までの8週間は超勉強したし、そのあと3か月くらいも頑張って勉強しました。
HSK6級も、高得点とは言わないまでも受かるだろうな~くらいの実力はつきました。
でも、仕事ではこんな実力全く役に立ちません。
正確に言えばいくらかは役に立ちます、基礎としては。
でも、現地の中国人は全然「アル」って言わないし、”si”も”shi”も「すー」だし、HSKみたいにゆっくり話してくれないし、そもそも使う単語がお勉強とは全く違います。
こんな事、勉強してるときに誰も教えてくれませんでした。
私も、HSKの点数が上がれば話せるようになると思っていたので、実際中国に来たときは力不足に泣きました。
あまりに悔しすぎて、3日くらい全然寝れなかった事がありました。
一番最初の仕事が会議での通訳だったんですが、言いたいことが伝わらず、言われてることが理解できず、本気で辛かったです。そのまま日本に帰ろうと思うくらいに。
かなりテンパったのを覚えています。
ですが、2回目、3回目と数を追うごとに会議に使う時間が短くなりました。
仕事で使う中国語を覚えたからです。
仕事では専門用語ばかり飛び交うので、どれだけ勉強しても一発目は全然コミュニケーションになりません。
私のほかに中国人が3人いて、一人は英語も話せる人、一人は少しだけ日本語が話せる人、もう一人は中国語オンリーの人。
3人いて初めて色んな言語を使って、ようやく少し通じるレベルでした。
今は中国語オンリーの人と2人きりで話して、絵と図を交えて会話すると3割くらいコミュニケーションが取れます。
ToDo事項に関しては事前にメールを送るので、確実に仕事が回っています。
メールで専門用語を覚えて、会話で言って、聞いて、それで覚えていくのが、ビジネスの現場で中国語を学ぶ一番早い方法だなと、実感しました。
中国語の基礎を勉強したら、「言って通じるかな?」とか「専門用語を先に暗記したほうがいいかな?」とか考える前に先に中国に行っちゃった方が良いです。前持った準備はたぶん遠回りです。
もし短期間で勉強したいなと思ったら、無料なら中国語勉強法に関する私の記事を、有料なら近くのコーチングを受けることをお勧めします。
どちらも勉強する内容は同じですが、コーチがつくとやる気が10倍くらいになるので、早くゴールに付けるんじゃないかなと、コーチング経験者の私は思っています。
中国で働くのは楽しいので、一緒に乗り越えていきましょう。
相談したい事があればぜひ、「お問い合わせフォーム」、「LINE」、「TwitterのDM」からお気軽に相談してください。