動物も自由に歩きたい。怪我や病気で歩けない時に義肢という選択肢
こんにちは、TOMOです。
先日、動物好きのおじいさんと一緒に朝まで飲んでいたら
「犬や猫にも義肢ってあるんだぜ。義足で歩けるようになったら動物もうれしいよな。」
というお話になりました。
Twitterで探してみると、見つかりますね。
歩けないと思って落ち込んでいた動物から生気が復活します。
猫から象まで!義肢で動物の生き方を変える現代のドリトル先生 – https://t.co/Hjdu4qnlFQ#犬 #義足 pic.twitter.com/S8jNyNZeTt
— PETomorrow (@PETomorrow) 2019年6月3日
500RT:【すごい】歩けない亀にレゴを装着し、歩けるようにhttp://t.co/hnaCK5k1Uf
歩けない亀にレゴの車輪を装着したところ、自力で歩行することができるようになり、リハビリにもなっているという。 pic.twitter.com/K8Eo3eKXOB
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2015年1月21日
動物たちは言葉を話すことができません。
人間であれば、動けなくなっても会話してストレスを発散したり、
映画を観て泣いてスッキリしたりすることもできますが
動物の場合、歩くことができなくなると徐々に元気を失います。
飼い主としてはこれを我慢して見ていられないわけですが、
その解決策の一つとして、動物の義肢というものがあると聞いたのでシェアしたいと思いました。
動物の義肢のパイオニア、東洋装具医療機器製作所
東洋装具医療機器製作所という会社があります。
歩けなくなってしまった動物を助けたいときに
まず名前が挙がってくる会社です。
この、東洋装具医療機器製作所のニュースが素敵です。
東洋装具医療機器製作所
代表:島田旭緒(あきお)さん
「祖父が工場の事故で指を切断、そして義眼を持っていた。」
という経験から、義肢について興味があったそうで
進路決定の際に父親と相談した結果、義肢について勉強することになりました。
最初は人の義肢について勉強していたのかな?
義肢装具士の勉強の際に、「動物向けの義肢がない!」という事実を知り
動物向けの義肢について研究するようになりました。
方法も知見もなかったので、
昼間は人の義肢を作り、夜は動物の義肢について勉強。
参考:四肢が不自由になったペットに元気を取り戻す「動物用義肢装具」
人間用の義肢はあるのに動物用がないという事実を見つけて、
これだ!となった思い切りが素敵です。
動物の義肢についての最初の評判について
先ほどの参考記事を読み進めてみると、義肢の評判について書いてありました。
当初の評判、印象について
義肢、装具なんてものを動物が装着したら可哀相じゃないか
というようなものだったそうです。
確かに見た目は拘束具のようにも見えるので、動きを阻害するなんてありえない!
っていう気持ちなのでしょう。
ほかにも、
義肢をつけるなんて、手術のできない獣医師の甘えだ
というものもあったそうです。
人間で置き換えたら、「最終的な方法は義肢、装具しかない」という状況もありますが
大好きな自分のペットを目の前にすると、少し冷静さを失ってしまいますよね。
というわけで、出発当初は義肢装具の評判、印象はよくなかったようです。
義肢装具は甘えではなくて、もう一度歩かせてくれる素敵なもの
動物向けの義肢装具には2種類の目的が存在します。
- 更生用:障害のある身体の機能をサポートする
- 医療用:リハビリ時に装着するもの
こんな感じ。
更生用というのはまさに、歩けなくなってしまったときの脚の代替をするものです。
【映像】怪我をして歩けなくなったカメの後ろ足に車輪をつけた。動物看護師のSasha Corbett さんは過去、先天性の病気で足が不自由な飼い犬のために車輪をつけてあげたことがあった。 pic.twitter.com/gkZ1mupAo7
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2019年5月26日
足の代わりに車輪を付けてあげたら
また歩くことができるようになるんですよね。
「可哀相」と言いながら何もしてあげなければこういう奇跡も起きません。
医療用の義肢装具はサポーターとかギプスのようなものでしょうかね。
最終的には取り外すという意味合いがあるかと思います。
快適な装具を作るために努力すること
現在、動物用の義肢装具士の資格がありません。
自主的に人用の資格を取って、それを応用している人はいらっしゃるようです。
でもそれでは人の専門家でしかないので、
専門の人からの所見をもとに発展していくべき業界です。
大切なことは、
- 獣医の先生と密に連携をとる
- 獣医の先生の所見をもとに、一時的な装具にするのか、どういう形にするのかを決める
- 獣医の先生以外からの発注を受けない(合わない装具を作らない)
- 実際のサイズを測って、オーダーで作る
と言っています。
歯医者さんが歯型を取って矯正を作るように
獣医さんが足型をとって装具を発注するシステムが現状最適解なのでしょう。
そして、実際に作ってみてもフィットするかどうかの問題があるので、
少しの手直しも必要になります。
今後働き方改革でAIやロボットが導入されて、人の仕事が減っていくとなると
人は余暇を探すようになります。
動物と過ごす時間も増えるはずなので、このあたりの技術を一般化して
獣医の先生が手直しをできるような形にできれば
業界も発展していくと思います。
私みたいに製造業出身の人は、
いかにしてこれらをメンテ可能な形状、材料を作りこんでいくか
こういう所を工夫していくことで、協力ができます。
そして、こういう素敵な工夫というのが、まだまだ日本が世界に誇れるべき分野なのでしょう。
興味がある方は、ぜひ一緒にお話しましょう。
日本の製造業を、「言われたものを作るロボット」のような働き方から改革していきましょう。